文化庁アートクリティック事業
お知らせ
2024年2月10日(土)14:00-17:30 レクチャーシリーズ:批評と芸術 <第2回>「行為と行為者」開催
2024-01-10

このたび、芸術批評の活性化を目的として、批評活動を行う若手〜中堅層の書き手の発表機会創出、また多角的な視点から意見交換を促進するレクチャーシリーズを企画します。


批評はいつでも、現在という時空間への拘束から思考を解き放つ特権的な事件として存在します。
批評とは、あるものの正しさをことさら言い立てるものでも、特定の立場や利害を代弁するものでも、価値判定のための弁明でもなく、つねに、新たな思考を立ち上げる特殊な場の発明と創造に関わっているからです。

本レクチャーシリーズは、未来の芸術批評を担う新たな才能とともに、そのような批評の場を召喚する試みです。参加レクチャラーがそれぞれの関心に基づいた発表を行い、現在どのような問題が批評的な課題として抱えられているのかを発表し、議論を促進します。

個々の関心領域で抱える課題と展望をめぐる議論から、言説を軸とした専門家の交流やネットワークづくりを活性化させることを目指します。

レクチャーシリーズ:批評と芸術

第2回「行為と行為者」

大岩雄典/関貴尚/高橋沙也葉

日 時|2024年2月 10日(土)14:00〜17:30
会 場|六本木アルスクーリア(東京都港区六本木6丁目4−1 六本木ハリウットビューティープラザ4F)[ Google map ]
六本木アルスクーリア(2022-)は、批評家や研究者、キュレーターらによる連続講座やシンポジウム、アーティストによるトークイベントなどを開催するほか、芸術・美術分野以外の専門家や研究者の方々を招き、幅広い問題を議論するプログラムおよびその場所の呼称です。
参加費|無料
言 語|日本語のみ

【参加申込はこちら】参加申込フォーム
※定員に達したため受付は終了いたしました。

■ 登壇者

⚫︎ 大岩雄典

Illustrated by Yuu Yamamoto

美術家。インスタレーション・アートという芸術はどのような時間や空間が扱えるか、という問いの過負荷実験。たとえば具体的には、ホラーに感じるこのまま死ぬんだろうというプロセス(《無闇》、2021)、予防接種のときの時間に直接ふれているような居心地の奇妙さ(《悪寒》、2021)、ルールが簡単なほど根深く吹き込まれること(《渦中のP》、2022)、利ざやの味(《margin reception》、2021)、カードゲーム状のインスタレーション(《カードゲーム》、2022-)などを制作。『現代思想』(青土社)や美術系同人誌『パンのパン』に寄稿。東京芸術大学院映像研究科博士後期課程。多摩美術大学美術学部情報デザイン学科メディア芸術コース非常勤講師。

🔗 euskeoiwa.com@rovinata_ (X/旧Twitter)

 

⚫︎ 関貴尚

1990年生まれ。美術史。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻修了。日本写真芸術専門学校講師。最近の論考に「ファウンド・リアル——映像経験のパラドクス」(『映像なしの映像経験』、2022)「イデオロギーとの別れ——T・J・クラーク「グレイ・パニック」を手がかりに」(『ユリイカ』、青土社、2022年6月号)。共著に『政治の展覧会:世界大戦と前衛芸術』(EOS ART BOOKS、2020)。

 

⚫︎ 高橋沙也葉

京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程在籍、および日本学術振興会特別研究員(DC1)。1960年代の彫刻とその記録を中心に、アメリカと日本のアートシーンの交差の研究を行う。デューク大学アジア・太平洋研究センター客員研究員(2022〜2023年)。現在アートワーカーズ翻訳プロジェクト実行委員会の代表としてジュリア・ブライアン=ウィルソン著『Art Workers: Radical Practice in the Vietnam War Era』(University of California Press、2009)を共訳中。

🔗 researchmap@sa_ya_ha (X/旧Twitter)

 

■ モデレーター(全回共通)

⚫︎ 沢山 遼

文化庁アートクリティック事業 ディレクター

⚫︎ 千葉由美子

文化庁アートクリティック事業 副ディレクター