批評的言説の蓄積と、グローバルなアートシーンとのネットワーク構築を目指し、文化庁アートクリティック事業では、国内の有望な批評家を海外に派遣しています。派遣された批評家は、派遣先地域の社会的・文化的文脈やアートシーンとの結びつきを学び、批評的思考を磨くとともに、現地の専門家とのネットワークを築くことを目指します。
このたび、2024年7月〜2025年1月の期間 米国に派遣した勝俣涼さんをお迎えして報告会を開催します。勝俣さんは前年度2ヶ月間の米国派遣を実施。今回はおよそ6ヶ月の派遣期間にニューヨークやダラスで訪問した美術機関、関係者のことや、滞在中の経験での気づきなどをご紹介いただきます。
ぜひ参加フォームよりお申し込みください。
日 時|2025年2月1日(土)16:00〜17:00
会 場|六本木アルスクーリア(東京都港区六本木6丁目4−1 六本木ハリウットビューティープラザ4F)[ Google map ]
六本木アルスクーリア(2022-)は、批評家や研究者、キュレーターらによる連続講座やシンポジウム、アーティストによるトークイベントなどを開催するほか、芸術・美術分野以外の専門家や研究者の方々を招き、幅広い問題を議論するプログラムおよびその場所の呼称です。
参加費|無料
言 語|日本語のみ
【参加申込はこちら】参加申込フォーム
⚫︎ 勝俣 涼|Katsumata Ryo
批評家
派遣先|ニューヨーク(米国)
派遣期間|2024年7月中旬〜2025年1月上旬
1990年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程芸術文化政策コース修了。彫刻を主とする研究・批評。主な論文に、「彫刻とメランコリー—マーク・マンダースにおける時間の凍結—」(『武蔵野美術大学 研究紀要 2021-no.52』、武蔵野美術大学、2022年)など。主な評論に、連載「コンテンポラリー・スカルプチャー」(『コメット通信』、水声社、2022年)、「戸谷成雄、もつれ合う彫刻——「接触」をめぐる身体と言語の問題系」(『戸谷成雄 彫刻』[展覧会カタログ]、T&M Projects、2022年)、「白色の振動——若林奮《所有・雰囲気・振動——森のはずれ》をめぐって」(『若林奮 森のはずれ』[展覧会カタログ]、武蔵野美術大学美術館・図書館、2023年)など。
[PDF]
「戸谷成雄、もつれ合う彫刻――「接触」をめぐる身体と言語の問題系」(『戸谷成雄 彫刻』[展覧会カタログ]、T&M Projects、2022)
⚫︎ 沢山 遼|Sawayama Ryo
文化庁アートクリティック事業 ディレクター
美術批評家。武蔵野美術大学美学美術史研究室准教授。武蔵野美術大学造形研究科修士課程修了。2009年「レイバー・ワーク―カール・アンドレにおける制作の概念」で第14回芸術評論募集第一席。著書に『絵画の力学』(2020年、書肆侃侃房)。主な共著に『現代アート10講』(2017年、田中正之編著、武蔵野美術大学出版局)、国立新美術館編『今、絵画について考える』(水声社、2023 年)などがある。「令和2年度 文化庁新進芸術家海外研修制度(長期研修)」研修員として、ニューヨークに滞在。国際美術評論家連盟(AICA JAPAN )会員。
⚫︎ 千葉由美子|Chiba Yumiko
文化庁アートクリティック事業 副ディレクター
Yumiko Chiba Associates代表取締役。1998年アーティストマネージメント及びアートプランニングオフィスとしてYumiko Chiba Associatesを設立。高松次郎、吉田克朗、眞板雅文、柳沢信のエステート及び2010年にオープンした自社ギャラリーの運営、アーティストのプロモーション・管理業務を手がける一方で、国内外の美術館での展覧会企画の他、アート・バーゼル香港、パリ・フォトなどの国際的なアートフェアへ出展している。またアーティストについての歴史的な理解を促し、社会的な認知度を高めるため、評論家のテキストを掲載した研究冊子を多く出版。2022年に六本木に移転するとともに、芸術・美術分野以外の専門家や研究者も招き、幅広い問題を議論する場、アルスクーリアを立ち上げる。令和4年度 文化庁文化審議会文化経済部会アート振興WG委員。東京都現代美術館美術資料収蔵委員会委員、東京都写真美術館作品資料収蔵委員会委員。